高分解能オシロスコープによるパワー半導体スイッチング測定
【課題】
スイッチングロス(例図のPower)の算出は、スイッチング区間(ターンON/ターンOFF)の出力電圧(VDS)と電流(ID)の積によって求めます。数百ボルトの出力電圧に対して、ON電圧は数ボルト程度ですが、一般的な8bitのオシロスコープの場合、これはAD分解能の1~2bitに過ぎず、精度の高い測定ができません。
【解決策】
12bit ADC搭載のDLM5000HDならば、従来の8bitオシロスコープに比べ16倍の分解能を持つため、このような広ダイナミックレンジの測定に最適です。
また、SiC/GaNなどの次世代デバイスは、スイッチング電圧の立上りが高速なため高電圧のリンギングが発生し、その抑制はインバータ等の設計の重要なポイントとなります。このようなリンギング/ノイズ観測にも、高分解能オシロスコープが有効です。
SiC MOSFETのダブルパルス試験波形の観測例
DLM3000HDシリーズは、小型軽量コンパクトながら大容量ロングメモリーと豊富な解析機能で好評いただいてきたDLM3000シリーズが電圧軸分解能を拡張し、メモリーを最大1Gポイント(/M3オプション)まで拡張、入力感度やアクイジションレートなど様々な改善を施した、新設計の4チャネルミックスドシグナルオシロスコープです。
YOKOGAWAのDLM5000HDは、最先端の4/8チャネル高分解能オシロスコープです。コンパクトな8チャネル、垂直軸分解能12ビットのオシロスコープで、複雑な高速波形を高分解能で観測・解析でき、微細なノイズやリンギングなどの確認が容易に行えます。回路チェックからトラブルシューティング、高度なタイミング解析まで、幅広いアプリケーションをカバーしています。
使いやすい縦型コンパクトのアナログ4ch入力「ミックスドシグナルオシロスコープDLM3000シリーズ」と大画面アナログ 8ch 入力 「ミックスドシグナルオシロスコープDLM5000 シリーズ」に、 電圧軸が12ビット高分解能化した「高分解能オシロスコープ DLM3000HDシリーズ、DLM5000HDシリーズ」がラインアップされました。
オシロスコープは、高速な電気信号を波形として表示するエレクトロニクス技術者必須の測定器です。
ユニークな縦型コンパクトモデルや多チャネルモデルのオシロスコープに加え、オシロスコープとデータロガーの機能を兼ね備えたスコープコーダなど、特長ある製品ラインアップをご用意しています。
また、様々な測定に対応する電圧プローブ、電流プローブ、ロジックプローブを取りそろえ、数々の先進機能を搭載し、日々の測定業務を強力に支援します。